ホーム > 書籍情報 > 歴史ポケット新聞 > ポケスポ立ち読み > 【プロレス】新生UWF誕生! チケットは15分で完売 [昭和63年]
昭和63(1988)年5月12日 |
【東京本社】新日本を解雇された前田が高田、山崎らとともに新生UWFを設立。5月12日の後楽園ホールでの旗揚げ戦の前売りチケットは、わずか15分で完売した。
妥協を一切許さないファイト、ドン・ナカヤ・ニールセンとの名勝負、アンドレ・ザ・ジャイアントとのセメントマッチ、新日本解雇……。数々の伝説を身にまとった前田日明は、ついに理想郷にたどり着いた。新日本との契約更新を拒否した旧UWF勢の高田延彦、山崎一夫、安生洋二、中野龍雄、宮戸成夫の5選手も〝反逆のカリスマ〟に追随し、4月8日に設立記者会見。新生UWFが誕生した。
旗揚げ戦「STARTING OVER」はわずか3試合だったが、“聖地”後楽園ホールは立すいの余地もない超満員札止め。当日券を求めるために徹夜組まで現れた。前田の「選ばれし者の恍惚と不安、ふたつ我にあり」との名言で“U伝説”は幕を開けた。第1試合では高田がエキシビジョンマッチながら、宮戸をアキレス腱固めと腕ひしぎ逆十字固めで締め上げた。続く安生対中野の生え抜き対決は、三角締めで中野に凱歌。メーンでは山崎のしなるようなキックで5度のダウンを奪われた前田が、キャプチュード、ニールキック、最後は片羽締めで25分近い壮絶な戦いに終止符を打った。テレビ放映がつかなければ、団体は成り立たないという常識を覆した新生UWFの試合は、どこの会場も超満員に膨れ上がった。